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おとなの嗜み、レザーコート・ジャケット妄想の果てのレザーコート。

レザージャケットほど日本の気候に合わない上着は無いと思っていた。
例えばフライトジャケット A‐2 やバルスタータイプを想像してほしい。上質なホースレザーやラムスエードだったとしても着用期間は春の爽やかな1週間とまさに今、10月から11月の空気の乾燥した爽やかな約2週間くらい。湿度のある本州以南では確実に着用期間が短いように思う。レザージャケットの話をする時の例え話は、『カリフォルニアだと夏場でも朝晩のひんやりする時間帯には丁度よいし日中の日陰でも心地よく着用できるから調子いいんだよねー』
逆に冬の寒さを凌げるほどのムートンジャケットin東京を想像して欲しい、暖房の効いた地下鉄やビルの中では汗だくになるくらい暑い。重量はあるし嵩張るしマッチョなシルエットになるし、そもそもそのボリューム感が完全に着脱を面倒にしている。それでも、レザージャケットのあの特別感というか男を感じさせてくれる不思議な感覚を拭い去ることが出来なかったのは何故だろうと思う。
ひとつには高めの価格設定からか、レザージャケットは一生モノだから、、、という悪魔のような呪文と洗礼を10代後半にうけてしまったからかもしれない。それとも映画『 DRAGSTORE COWBOY 』のマット・ディロンや『 Donnie Brasco 』のアルパチーノやジョニー・デップたちのレザーの着こなしにヤラレテしまった事も要因なのか(笑)個人的にはマーロンブランドのダブルライダースはピンと来ないけど、『ブラックレザーはシャープでアウトローなイメージ、あわせはブラックジーンズにコンバースだよな』とか『ブラウンレザーはヤレタ5ポケットデニムと共に味わい深い VINTAGE を演出するよなー』なんて思いながら、クローゼットのレザージャケットを眺めてはいつ着るんだよ、という自問自答というかほぼ見て見ぬふりを繰り返していた。レザージャケットなんてもう2度と買う事も無いな、と思いながらも札幌で出会ってしまった。よりによってレザーコート。結論から言うと購入してしまったけど、購入した理由を笑わないで聞いて欲しい。
『全く同じものを札幌 Arch のオーナー山内さんが所有しており、 AIRFORCE マーク付きだった』
『冬の札幌出張に必要かもしれない』
『ヒーターの無い古いルノーかアウトビアンキに乗るときに必要かもしれない』
『 BMW のクラシックスタイルのバイクに乗るときに必要かもしれない』
ただ自分は今、車もバイクも持ってない、あんな重いレザーコートなんて出張には不要だし、札幌で山内さんがあのコート着ているのかも分からない。
妄想にも程がある。