是枝裕和『真実』(2019)朝から日比谷で観賞。ドヌーブの迫真に圧倒されるシーンから、なんてことないシーンまで、全編通して5~6回に分けて泣いた。なんで今日はこんなに涙が出るんだろう?ってくらい泣いた。それにしても、「うわぁ、ココ良いシーンだなぁ」と浸りながら、もう少しこの場面を観ていたいとこちらが期待する長さの5~10秒前にバッサリと次のシーンに移ってしまう是枝監督の、ベタベタしすぎない編集感覚はもはや老獪。最後もいつも通り、高い位置からのアングルで俯瞰に戻って終わっていく。娘ちゃんがいる母親さんならずとも、抱きしめたくなる愛を感じる映画だった。
#ラスト近くのシーンで70代のドヌーブが17歳の乙女みたいな表情を見せる凄み #女優が演技しているところを演じるってどんな難しさなんだろう #是枝裕和 #真実 #10時半の回でけっこう混んでる #昨夜BSでドキュメンタリーやってたからか 〈2019.10.28〉
ルイス・ブニュエル『哀しみのトリスターナ』(1970)カトリーヌ・ドヌーブ。「シェルブールの雨傘」「ロシュフォールの恋人たち」「反撥」「昼顔」「幸せはパリで」「ダンサー イン ザ ダーク」「8人の女たち」「終電車」「暗くなるまでこの恋を」あと、何だっけ…。とにかく、彼女の出演作はそこそこ観てきたけど、今夜観た「哀しみのトリスターナ」。前半と後半でドヌーブの顔が全く違う。三つ編みベレーの少女性とツイードに身を包んだ悪魔性。当時27歳だったドヌーブが10代から30代まで、運命に翻弄されながら豹変していく女性を哀しみ/憎悪たっぷりに演じ分けている。鬼才ルイス・ブニュエルの狂気じみた演出。ファッション性の高さも必見。チェックのベストツーピースにレザーグローブとか、男性から見ても素敵すぎる。是枝監督の次回作、ドヌーブ主演だってね。3時過ぎた、もう寝ます。〈2018.8.12〉
なんとなくカトリーヌ・ドヌーブ特集になってしまった第5回。イヴ・サンローランのミューズであったドヌーブは(10年前くらいに池袋の文芸座で観た)『昼顔』(1967)でサンローランがデザインした黒のビニール製トレンチコートやサファリ調ルックを見事に、クールに着こなしている。『真実』でも、レオパード柄のコートとミュールを会わせ技で履いて相変わらずのファッションアイコン振り。会社の先輩(女性)は「ドヌーブを見ると安心する!あんな風に歳をとればいいんだ、って思えるから」と言っていた。おじさんにとってのアイコンは今、誰だろうか?














