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迷彩柄のファッションアイテムそういえば、昨年世界最古の迷彩柄でダッフルコートを作ったんでしたっけ。

ちょうど1年半前、スロウガンの2017秋冬コレクションの準備をしておりました。英国調なクラシック・ダッフルコートの型紙を進行していて、無地以外に何かインパクトのある表現はないものかと思いを巡らせておりました。そしてWEB上で見つけたのが、海外で公開予定のこんなマニアックなドキュメンタリー映画だったんです。それはダズル迷彩の歴史を辿ったもので、極めて興味深いものでした。ダズル迷彩とは第一次大戦直前にイギリス人画家ノーマン・ ウィルキンソン の発案で、隠れることの出来ない海上で戦艦を派手なストライプにペイントし、あえて存在を誇示することでレンジファインダー双眼鏡越しの敵の距離目測、進行方向予測、航行スピード予測を狂わせる概念。そして人類が初めて戦争で考案した迷彩柄とも言われております。日本語訳すると「幻惑迷彩」なんてちょっとドラマチックな響きなんですよね。このダズル迷彩の歴史のドキュメンタリー、多分喜んで観る人少ないと思うんですが、ファッションの世界にも大きな影響をもたらしているんですよね。30年代のフランスヴォーグでダズル迷彩をグラフィックデザインと捉えたファッションページが組まれたりしてますし。すなわち迷彩ファッションの事始めな訳です。大抵ダズル迷彩ってプリント表現されるのがお約束なのですが、スロウガンではローリングストーンズ・スタジャンのテキスタイルを作って下さった一宮の最強チームで、あえてジャガード織りでの表現に挑みました。これが一発で大成功、満足のいく仕上がりだったんですよねー。
それと迷彩って相手に見つからない様、周囲に溶け込むのが大前提ですよね?でも探す人間が肉眼なのか、レンジファインダーなのか、デジタル光学機器なのかで欺き方が変わってくるんです。そんな目線で国別、時代別に迷彩柄を見て行くと面白い発見がイッパイあるんです。面白いだなんて現場は命がけなので面白がってはいけません。今後はあくまで平和利用をしていきたいものですよね。でも、待てよ!そもそも平和の為に身を隠さなきゃいけない理由なんてあるのかな??野生動物相手なら服の柄だけではバレバレだろうし。災害救助隊の方が迷彩服なのもどうしてなのかな?蛍光色なんかの方が助けに来たぞーって感じで良い気がするんですが・・・。今度聞いてみよう。