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いちばん使っている鞄山の〝ボッテガ〟~ 実に〝モテる〟かごバッグ

百貨店の東北物産展でよく見かける「かごバッグ」。もたいまさこ風マダム御用達といったイメージがあったけれど、これがよく見ると〝普通に〟格好いい。2年ほど前にメンズサイズはないかな?と思い探してみると、神田明神の鳥居並びにあるおしゃれな和装店「 Y.&SONS 」でちょうどいいのが見つかった。くるみの木の樹皮を剥いで編んだものだという。ワイルドな雰囲気ではあるが色味も落ち着いていて、ボッテガ・ヴェネタの「カバ」のように見えなくもない。これなら普段の格好に合わせられるかな、と思い買ってみた。値段は確か5〜6万円くらいだったと思う。これが使ってみると実に〝モテる〟。イタリアとかパリでこれを持っていると、とにかく女性に声をかけられるのだ。民藝、恐るべし。
僕は気軽に夏のファッションアイテムとして使ってしまっているけれど、このかごバッグというやつは、つくるのに極めて手間のかかるシロモノらしい。材料になる山葡萄のツルやくるみの木の樹皮などが自生しているのは、長野や東北の人里離れた熊が出るような山の中。こいつを命がけで採取した後は、2〜3年乾燥させて、ようやく編み始めることができるという。細かく編んでいるやつは2〜30万円くらいするけれど、それでも全然安いよね!? 実は件の「カバ」も、創業者が日本を旅した際に見つけたかごバッグが着想の源になっているとかいないとか・・・。
ちなみにテーラー「羊屋」のオーナーであり、私の尊敬する数寄者である西口太志さんが持っているぶどうのツル製のかごバッグは、なんと横幅60cmという超ビッグサイズ! 僕の生活においては大きすぎるけれど、そのド迫力にやられて僕もオーダーすることにした。完成の際はぜひ紹介させてほしい。