G・Wが近づいてくるとボクの装いもTシャツモードにイッキに突入します。あと短パンモードもね。そして毎年気になるのがTシャツの色問題なのです。今年は白の気分なのか黒の気分なのかと。50回目の夏を迎えるにあたり、色々思い出してみると、まず80年代中盤から後半、ボクは文化服装学院のデザイン課の学生でギャルソンとヨージが神であって色はモノトーン、そしてTシャツは黒であった。アルマーニご本人なんかもコレクション最後に登場する時は決まって黒いTシャツでしたっけ。80年代当時、白Tは下着感覚の物か3P系の物しか無くすぐにネックが伸びてしまった思い出があります。リアルな白T愛好者は原宿のロックンロール族のみなさまのみだったような・・・。彼らの白Tもよく見ると下着感ハンパなかったっス。その点、DCブランドの黒いTシャツはちゃんと出来ていたように記憶しております。そして90年代に入るとアートTの波が押し寄せてきます。ブルース・ウェバーやらバナリパの動物シリーズやら・・。ここは決まってTシャツボディーは白が正解でした。まぁ繊細なフォトTですから、白以外難しいですよね。当時はストリート感ももちろん強く、サイズもまあまあビッグでしたっけ。で、2000年代に入りましてエディ・スリマン&ディオールオム登場となるわけです。ロック色が強まりタイトな黒いロックTがマストとなりました。あれだけモード&ストリート系からは笑い者だったヘビメタ・ハードコアパンクなスタイルがエディーのお陰で立派な最先端モードになるんだからファッションっておもしろいですよね。ここいらは圧倒的に黒Tの勝ち時代でした。そして2010年が近づいてくると、テロや震災、◯◯ショック等が連発、ちょっとお祭り騒ぎのファッション界にも冷静さが求められましてポスト・ベーシック時代に突入しております。ここにきてその過剰なベーシックへの反動から世界的にはヴェトモン&その後組が猛威をふるっておりますが、日本の成熟市場はベーシック寄りがなんだかんだで強いんです。Tシャツはって言うと、ほんのりゆとりの入ったちょいボックスシルエット、色は圧倒的に白の勝ち・・ですね。近々ウルトラ変態モード系の天才が現れるか、ロック界に新星が旋風を巻き起こさない限り黒Tの復権はまず無く、Tシャツは白い流行のままかもしれません。そんでもって順番的にはネオ・アート&フォトTの時代が来るはずです、順番ですから。写真はパリの友人から頂いた写真家 立木義浩さんのアートT。例えばこんなイメージとかで・・・。なのでスロウガンとしても白Tベースにアートな表現のTシャツを2018春夏に向けて準備する事になるでしょう。今回、ボクからのAmvaiな白いアイテムはアートなTってことで・・・・。
REVIEW
手元で馴染んだオーダー品
「オーダーしたからこそ馴染んだ」と思えたもの、そんなモノが男にはある。AMVERが選んだオーダー品はどんなものなのか。
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買ったけれど着ない服、いまとなっては着ない服、袖を通すことができない服……。1900年初頭にフランスで作られたリネンシャツ、Trout manのシャンブレーシャツ、貴重なポパイのTシャツなど、AMVARたちの「着られない服」。
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90年代のゴムバンド Swatch、織り糸に水を弾く機能を持たせたエピックナイロンのシリーズ、ウィリス&ガイガーのブッシュポプリン製サファリジャケット……AMVARたちの雨の日のスタイル
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80年代リバイバルのアルマーニのスーツ、春の曇天にはぴったりな“グレージュ”、そしてデニム。AMVERたちが手にした春のセットアップ。
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