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2016年に手に入れた宝物「紙プロ」的思考によるアルマーニ

実は私、今はなきプロレス&格闘技雑誌『紙のプロレス』(紙プロ)信者でありました。といっても、プロレスファンってわけじゃないんです。この雑誌のコンセプトは「世の中とプロレスする」ということ。前田日明や橋本真也、ターザン山本といったプロレス勢を中心に、その界隈にいるデタラメな男たちに迫った数々のインタビューは、むやみに熱く、そして生々しいパワーに満ちていたもんです。見開き丸ごと「この文字はダミーです」というダミー文字で埋め尽くすという、伝説的誤植もご愛嬌。くすぶりまくっていたゼロ年代前半の私にとって、まさしく生きる糧とも言える雑誌だったのです。この「紙プロ」、格闘探偵団バトラーツや ZERO1、PRIDE といった具合に、その時々でお気に入りの団体をプッシュしまくる編集方針には、批判も集まっていたようです。でもまんべんなく全方位外交してる雑誌なんて面白いのかね? 雑誌がひとつの人格であるならば、本当に好きなものは癒着と後ろ指さされようが、勇気をもってえこひいきしたほうが面白いんじゃねえの? みんなにご機嫌を伺うよりも、この指とまれでいいんじゃねえの? そんな強烈なメッセージを誌面からプンプン漂わせていました。
さて、全方位外交がよしとされるラグジュアリー雑誌業界でご飯を食べている現在の私ですが、それでも時々僕の「紙プロ」魂に火がつきます。そう、2016年の私が胸を張って大好きだったのは、「ジョルジオ アルマーニ」と「ライカ」。身銭を切りまくって、取材しまくって、書きまくって・・・肩入れしまくりました。AMVAR仲間である小林さんとの共鳴により、誌面でコラボレートができたことも、いい思い出ですね。
(※私利私欲だけのオモシロくないえこひいきはもちろんダメね)
というわけで、今年最もよかった買い物は、現在発売中の『メンズプレシャス2016年冬号』で、表紙に載せた「ジョルジオ アルマーニ」のコートです。ボイル加工を施したウール100%の生地や、125㎝というすねまで隠れる超ロング丈、きれいに丸まったラペルの形・・・。これを着て歩くと、東京の街の景色も、なんだかロマンティックに見えてきます。とにかく大好きだから、みなさんにも試してほしくて仕方ありません。一着どうですか?
さて、来年の私は何にハマって、何をえこひいきするのでしょうか・・・? 今から楽しみで仕方ありません。