かみさんの落胆ぶりは半端なく、自分にも少なからずダメージはあったがそれ以上に家の中の空気のピリつきをなんとかしたかった。しかし・・・四十九日を過ぎるとかみさんはいきなりiPhoneを差し出し「この子を見に行きたい。」・・・。女は強いなーと思いながらも、何やらこの家に新しい歴史が始まり出す予兆とかみさんのメンタルの回復に娘と小躍りした。
そして6月、問題児がやってきた。雄のアメショーにしてマリリンと同じ位置にほくろのあるファニーフェイス。性格は凶暴、多動症。あまりのパンクスぶりに名前をザ・クラッシュの映画の題名『ルード・ボーイ』からルーディーにしてみた。5ヶ月目に去勢を済ませ、多少は落ち着いたものの、家の1Fから3Fを瞬時に行き来するスピード感は若さそのもの。カーペンターズ『青春の輝き』、もしくは金八先生の中島みゆき『世情』あたりをルー君に捧げたい。ルー君お願いです、あまり物を壊さないで下さい。寝ている家族をピンタで起して朝5時にえさをねだるのだけは勘弁してください。すこしはかみさんのひざの上でじっとしていて下さい。そして末永く君の気配を感じさせてください。
「オーダーしたからこそ馴染んだ」と思えたもの、そんなモノが男にはある。AMVERが選んだオーダー品はどんなものなのか。
買ったけれど着ない服、いまとなっては着ない服、袖を通すことができない服……。1900年初頭にフランスで作られたリネンシャツ、Trout manのシャンブレーシャツ、貴重なポパイのTシャツなど、AMVARたちの「着られない服」。
90年代のゴムバンド Swatch、織り糸に水を弾く機能を持たせたエピックナイロンのシリーズ、ウィリス&ガイガーのブッシュポプリン製サファリジャケット……AMVARたちの雨の日のスタイル
80年代リバイバルのアルマーニのスーツ、春の曇天にはぴったりな“グレージュ”、そしてデニム。AMVERたちが手にした春のセットアップ。