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着られない服着られる or 着られないTシャツ

今回は「着られない服」というテーマ。サイズに関しては僕の場合20年前とほぼ変わらず、同じジャケットやパンツを無理なく着られているので「小さくなって泣く泣く諦めた」というものが、特段ない。って、最初っから世の中のオジサン達の反感を買うような発言でスミマセン(笑)…。

じゃあ、なにを以て「着られない」かと言うと「タイミング」である。というか、ファッションだから、勿論それが全てではあるんだけど。モノの良し悪しは別として「今、これ着てたら恥ずかしいだろ」という個人的な感覚だけが頼りなのだ。今回はTシャツ、中でもバンドTに絞って「着られる」「着られない」を分けてみる。ちなみに僕はコレクター気質というものを一切持ち合わせていない。いないのだが、音楽にのめり込んでいた若かりし頃にチビチビ買っていたらそれなりに100枚を超えるくらい増えてしまったのが「バンドT」である。引っ越しの度に捨て続けてきたので、現在所有しているのは3~40枚だと思う。

その中から幾つか紹介すると…。①値段が高騰し続ける90年代古着の中でもバンドTのコレクターズアイテム化の勢いはいまだに凄い。radiohead のパブロハニーツアーT(1993)、R.E.M のモンスターツアーT(1995)は写真とまったく同じものを某・有名古着屋では3万とか5万で売っていた。試しにオークションで検索したら、高いものでは Bjork のポストで15万、NIRVANA のブリーチで50万なんてのもあった。ハイ、ということで、これは「着られない」。プレミアがついてるTシャツを着る、って個人的にはかなり恥ずかしいのだ。あと、バンド名が有名過ぎる。②ツアーTだけど、バンドの知名度と年代の(比較的)新しさでプレミアはついてない(と思われる)もの。写真のものは2003年、Yeah Yeah Yeahs と Liars の初来日カップリングツアーの会場で買ったもの。ファッションアイコンだったカレンOは Liars のアンガスと当時付き合ってた。これも…ギリギリ「着られない」かな。ちょっと青臭い。③バンドTとほとんど判らないくらい知名度が低いバンドのTシャツ。写真は15年くらい前に買った Pinback と  SILKWORM。これは「着られる」。デザインも可愛いし。ちなみにパリの La Maroquinerie で10年以上前に観た Pinback のライブは人生のベスト5に入るくらい良かった。④ダニエル・ジョンストン。カート・コバーンネタの Hi,How are you? は「着られない」けど、これは「着られる」。アルバムとしてもこっちの方が好みだ。20年くらい前に本国のオフィシャルサイトから通販で買ったもの。⑤弱小レコードレーベルもの。SUBPOP や ROUGH TRADE だと「着られない」けど、これは「着られる」。特に Kranky の方は左胸のロゴも小さいし、バックプリントで書いてある「turn that smile upside down」の文言が良い。⑥レイモンド・ペティボン。もはやバンドTじゃないけど。彼が手がけた①の Sonic Youth 「Goo」はデザインが余りにも有名すぎて「着られない」けど、これは Philadelphia Museum of Art の展示記念T(バックプリントあり)なので「着られる」。彼の作品は大好きだけど、Black Flag だとやっぱり「着られない」と思う。以上、あくまでも「個人的な」意見。

さぁ、ここまでで何となく見えてきましたか?鶴田の独断と偏見によるボーダーラインが(笑)。いや、全ッ然見えねーよ。ちなみに、バンドTが一番サマになるなぁと個人的に思うのは原宿の伝説的カレー屋・GHEE で腕を奮っていたAさんが着る、ヨレヨレのピンクフロイドツアーT姿だったりする。