ファッションの気分って不思議なものですね。以前はあれだけ嫌〜な気がしていたアイテムが全く素直に受け入れられる様になるんですから。前回の Amvai 記事からの流れで遂に完成いたしました!写真がその80年代LEVIS501ケミカルウォッシュベースのカスタムテーパードパンツです。皆さん、往年のケミカルジーンズってどうやって加工していたかご存知でしょうか?印象としては、A5のしゃぶしゃぶ和牛肉のサシが青くなったような見た目ですよね。ハイ、正解は巨大なストーンウオッシュ専用窯の中に軽石を入れ、その軽石に次亜塩素液を直接染み込ませます。そして縫い上がったジーンズを投入、無水のままカラカラ回し続けます。すると高濃度のブリーチ石がガンガン当たる訳です。石の触った箇所がスタンプを押された様に脱色されるイメージです。そして頃合いを見て終了。その後中和工程を経て洗い、乾燥、完成となります。デニム加工の中では非常に簡単な技術で(手作業の無いほぼ機械的処理のみで完結出来るの意味)当時、産地ではケミカル御殿と揶揄されるような本社家屋が建つ程、ジーンズ加工業界は潤ったんですよね〜。今回のカスタムイベントの為に20本程の80’S 501ケミカルを仕入れし、3本分解しました。感じた事として、バレンシア製501XXと違って生地が塩素のおかげでだいぶもろい物があります。強制的に短時間で表面の色だけ脱色する加工なので十分な中和がなされないと生地がぜいかしてしまってるんです。今回はまず自分用の1本を作ってみたかったのでコンディションのやや悪パンツを補強しながらシルエット出しを行いました。全体の色は完全に白×ネイビーのケミカル色。最近レディス業界で流行っている押さえの効いたサックス・ブリーチ色デニムとは完全に差別化出来ております。もうキングオブ・バットテイストから逃げようも無い、退路を断っての1本ってところです。コーディネイトとしては、夏仕様として、黒の超ビックTと合わせたり、ラルフローレンの裾ポニー刺繍のビックポロ、濃色ベース限定ですが巨大バスクボーダーTなんかも合いそうです。色自体爽やかさもあるので夏向きかも。ただ501なので約13、5オンスあります。この生地厚は気温30°Cを越えるとなかなか厳しいので、今のうち、飽きる程に着まくるぞ〜!
REVIEW
手元で馴染んだオーダー品
「オーダーしたからこそ馴染んだ」と思えたもの、そんなモノが男にはある。AMVERが選んだオーダー品はどんなものなのか。
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80年代リバイバルのアルマーニのスーツ、春の曇天にはぴったりな“グレージュ”、そしてデニム。AMVERたちが手にした春のセットアップ。
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