この流れは自分の中でもうしばらく続きそうなのだが、今年の冬くらいからようやくベルトの出番が増えそうな気がしている。ちょうど今、テーラーケイドで、レイト70sをテーマにしたツイードスーツをつくっているところなのだが、そんな裾幅24〜25cmのパイプドステムパンツには、サスペンダーというより粋なベルトが必要となるのだ。
そんな予感を胸にタンスの奥をひっくり返して探してみたところ、10ウン年前にミラノの靴&バッグ店 Stivaleria Savoia で買っていた、馬蹄型バックルのついたブライドルレザーベルト(写真右/約1万5000円)が見つかった。この洗練されすぎず、といって主張もしすぎないバランス感、実にいい塩梅である・・・!
と思ったらこのベルト、サイズが85㎝ で今の僕には少々小さすぎた。ちょうどテーラーケイドの山本さんにも「仮縫いまでにウエストを3㎝引っ込めろ」と厳命されているので、このベルトを目安にダイエットに励むのみである。
「オーダーしたからこそ馴染んだ」と思えたもの、そんなモノが男にはある。AMVERが選んだオーダー品はどんなものなのか。
買ったけれど着ない服、いまとなっては着ない服、袖を通すことができない服……。1900年初頭にフランスで作られたリネンシャツ、Trout manのシャンブレーシャツ、貴重なポパイのTシャツなど、AMVARたちの「着られない服」。
90年代のゴムバンド Swatch、織り糸に水を弾く機能を持たせたエピックナイロンのシリーズ、ウィリス&ガイガーのブッシュポプリン製サファリジャケット……AMVARたちの雨の日のスタイル
80年代リバイバルのアルマーニのスーツ、春の曇天にはぴったりな“グレージュ”、そしてデニム。AMVERたちが手にした春のセットアップ。