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偏愛コーデュロイフランス⇔日本のコーデュロイにまつわるアレコレ

古着好きの日本人にとってコーデュロイアイテムの印象的なところと言えば??
①70’Sヒッピーテイストなアイテム群
②1900’S初頭からのフレンチワークアイテム群(英国、ドイツもワークウェア繋がりで含む)
まぁ、こんな感じでしょうか?このコーデュロイという素材のイメージって、とても不思議&曖昧で、ベルベットに似ている事からフォーマルな様な立ち位置なんですが、フランスの通説ではまるで逆で、地厚、丈夫、保温、堅牢、労働着、子供服 こんな言葉が説明の中に踊っています。ボクもフレンチワークのごっついコーデュロイアイテムは大好きで色々買い集めてみましたが、最大の魅力は着用時の安心感、これに尽きます。日本ではあり得ない打ち込み本数から来る地厚表現。なぜ昔は出来て今は出来ないのかホントに謎です。ヴィンテージのフレンチコールを岡山の機屋さんに解析していただいた時も似た物は作れるがもう1歩のところで雰囲気が出ないとキッパリ断念、やっぱり機械設備の問題なのか?織る速度の問題なのか?100年前の技術に届かない不思議現象が現場では起きているのでした・・・。
それと、フランスでのコーデュロイ話でもう1つ、コーデュロイの語源は『CORDE DU ROI』「王の畝」でかつて宮廷庭師の作業着だった・・こちらのお話がweb上の通説となっております。この件に関して、友人のフランス国立大学の先生にメールで聞いてみました。その結果とは「そのような事実を私は知らないしフランスの文献ではその史実を見つける事は出来ない。インド発祥、イギリス経由でフランスに入って来た織物でしょ?」とのことでした。彼女は言語学専門なのでもしかして・・の可能性はありますが、王の畝話は多分日本限定の都市伝説なのでしょうね。
では、今年のコーデュロイの流行は?と言うと、畝は10ウェルあたりの中畝、腰まわりややゆったりで裾テーパーなスラックス型、とのことです。
シャキっと洗練された雰囲気ですねー。ボクらヴィンテージフレンチ族の尻周りは、ポルシェじゃないけど万年ダックテイルなんですよねー。ちょっと改造してみようかな?19世紀の貴族っぽいコーデュロイスラックスを・・・。