Fit in Passport に登録することで、あなたにフィットした情報や、Fit in Passport 会員限定のお得な情報をお届けします。

ページトップへ

2021の自分的流行パ・ジャミング

子供のころ、年末になると新しい下着を買ってもらって、新年が明けるとそれを下ろしてもらっていた記憶がある。新しい年に新しい下着。気持ちが良いものだ。

昨年の一月、銀座の老舗シャツ屋でパジャマを買い求めた。日本最古のオーダーシャツ専門店・大和屋シャツ店はパジャマのオーダーもできる。どんな柄にするか何となくイメージしながら向かったのだが、いざ店頭で「パジャマをオーダーしたいんですけど」とスタッフの人に話しかけると「ありがとうございます、でも日数がかかりますよ。そちらのコーナーにセールプライスになっているものもあるので、ご覧になってみてください」と案内された。その棚にはCARLO RIVAからALUMOまで、高級輸入生地を使ったパジャマたちが山と積んであった。既製品の中で十分気に入るものがあったのと、値段も半額だったのでTHOMAS MASONとTESTAのものを二着買って店を後にした。帰宅後、ダークブラウンにオレンジのパイピングが施してあるものをさっそく下ろして寝間着にした。高番手の糸で織られた高密度ポプリンがツルツルで気持ちいい。

僕はパジャマが好きだ。今まで愛用してきたのは主にRalph Laurenのもので冬用のフランネル素材を4~5着、春夏用のコットンポプリンを2着ほど所有している。昔は無印良品のものも着ていた。旅行のときもパジャマは必ず持っていく。17年ほど前に社員旅行でラスベガスに行った時、夜に部屋へ戻ってパジャマに着替えていたら相部屋になった先輩二人から「お前、パジャマ持ってきてるの??」と大笑いされた。僕の手荷物は小さなボストンバッグ一つで、街着の替えも数枚(ボロいスウェット×1とTシャツ、靴下くらい)しか持ってきていないのに、荷物の1/3がチェックネルのパジャマに占領されていたのが可笑しかったらしい。「そうですよ、パジャマ持ってきません?普通」と僕は答えた。二年前にパリへ行った時もパジャマを持参したのだが、部屋の空調が効かず寒すぎて風邪を引いた。翌日からはパジャマの上にMont-Bellのダウンハンテンを羽織りCorgiのモヘアソックスを履いて寝ることにした。

パジャマ好きな僕は、街でもパジャマを着る。2021年が明けて、昨年買った大和屋パジャマのもう一組(爽やかなブルー系チェック)を下ろした。気分も変わるし、って。ある日、そのパジャマの上からBella Fraudのニットを被りFOXフランネルの上着を羽織って仕事に出かけた。また別の日はイタリア人デザイナー・EMiLiANO RiNALDiが5年前にリリースしたグレー色のパジャマを。Cerrutiの高級スーツ地を使ったそれは実際に高級スーツ一着分の値段だったが、たっぷりのドレープと丁寧なパイピングが洒落ていて絶妙に気に入っている。いま、僕が一番欲しいパジャマ(というかスリープウェア)はAnderson&Sheppardで売ってるリネンのドレッシングガウン。ネイビーに白パイピングが入ったコレをしわくちゃにして着たらカッコいいだろうなぁ~。それにしても、このコロナ禍。白いマスクのせいでパジャマを着て街を歩いていると、まるで病院を抜け出してきた人みたいに見える。パジャマと共生地でマスクもオーダーすればいいのかな?え、そういう問題じゃないって?パ・ジャミング。