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2021の自分的流行流行の街角

昨年末から、なんとなくアームウォーマーが流行っている。いや、世の中的には流行ってないけど、というか、そんなもん着けた人が街中にうじゃうじゃ歩いてたら、それはもうエライコッチャなんだ。

あくまでも極個人的に、流行っている。ここのえ時代に(つまりマルジェラ本人期の後半)にひっそりとリリースされていたモヘア混のベリーロングなアームウォーマーが最近のお気に入り。もはや肩まで届きそうなくらい長い。アームウォーマーなんだか、ウォームアーマー(あったかい鎧)なんだか分かんない。ぐしゃぐしゃにたるませて装着する、その見た目はもはやルーズソックス。「靴下を腕に着けた人」と考えると、それはもうドが付く変態なんだけど、イヤこれ、れっきとしたアームウォーマーなんですっ!…と、ほがらかな街へ向かって(誰にも求められていないエクスキューズを)大声で叫びかけようとしたところで、ふと思い出した。

2002年か、そのあたり。新宿勤務時代の僕は軍モノ屋で買った極厚ウールリブソックス(黒×赤のバイカラー)の爪先部分をカット・オフして両腕に肘くらいまで装着し、店で「いらっしゃいませ」してたんだ。もちろん、未使用(デッドストック)品。たしかに僕は靴下を腕に「履いていた」。辛うじて二足歩行ではあったが。24歳の冬。

なぜそんなことをしていたのか、動機はまるで覚えていないが、90年代ムードのグランジィな残り香がまだまだ世の中に蔓延していた当時。それから20年近くが経ち、靴下ではなく立派なアームウォーマーを身に付けるくらい、大人になったんだなぁ、わしも。しみじみ。とにかく温かいので休みの日も装着しているんだけど、これを着けるとやっぱり1990年代のセンター街を思い出す。思えばコギャルって、日本が世界に誇る大発明だよなぁ。「ダルダルのルーズソックスを履くことで、脚が細く見える」なんて、もう孫子の兵法レベル。縮めたいと思うなら一旦拡げればよい、的な。わざわざ靴下のゴムを抜いてまで、靴下をたるませちゃうんだから。これぞD.I.Y。これぞストリートファッション。たしかに、このアームウォーマーを着けるとシルエットに変化が生まれるのだ。なんなら、このアームウォーマーのインスパイア源も、実はリアルにコギャルだったりして。そう、いつだって流行は薄汚い街角から始まるんだ。なきゃ、自分で作るんだよ。