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家でまとう、こだわりのアイテム作業着としてのディッキーズ

籠り生活が続くと気分を変えたくなる。以前から物置小屋の如く使っていた3Fの部屋をリニューアルすることにした。1000枚用のCD棚、ギター、ベース、アンプ、貼ってない映画ポスター、二軍の衣類などが雑然と散らばっている。後々は子供部屋にするつもりだったので、今のサブカル感を払拭するため、まずは壁を明るい色に塗り直すことにした。余っていたペンキを混ぜながら色は決めたものの、DIYってホラ、服が汚れるからさぁ、と1Fの衣装部屋へ降りて適当な作業着を探す。
タンスの奥から見つけたのは、存在すら忘れていた一本のワークパンツ。20年くらい前にファイヤー通りの裏、古着屋「TEX」(だったと思う…)で買った綿100%、Falconジップのディッキーズ。ヒップにリペア跡と〝SECURITY〟のステンシルあり。2000円くらいだったかな…。トップスはヨレヨレまで着古したSUNSPELLのTシャツを着て準備完了。傾斜した壁を天井近くまで塗るので思っていた以上にペンキが落ちてくる。メゲずに塗り続けること4日感。作業着は見事なまでにペンキまみれ。どのみち処分しようと思っていたから、これにてお役御免。Tシャツはサクッとゴミ袋に入れたのだが、ディッキーズ。よく見たら意外と悪くない顔をしている。今年買ったGUIDIのブーツに合わせたらカッコいいんじゃないか?なんて気になってきた。となると白ペンキも飛んでいた方がいいか?などと意図的なことを一瞬考えたが、それでは労働の結果ではないファッションコンシャスになってしまうので、頭から消去した。ワークウェアはありのままがいい。ということで、晴れて部屋着から外着に格上げとなったペンキまみれのディッキーズを穿いて、娘と散歩に出かけたら「そんなカッコして外を歩かないでよ」と言いたげな半笑いの顔で見られた。お父さん、壁にペンキは塗ったけど、君の顔に泥まで塗るつもりはなかったのだよ…。