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家籠りにちょうどいいアイテムちはやふらない任天堂

新型コロナウイルスの影響でビームス各店も軒並み休業。内勤及び店舗スタッフは在宅ワークを強いられている。が、強いられているのは大人だけにあらず。8歳の娘と4歳の息子も在宅ワーク。子供は遊ぶことが仕事。しかし、外へは行けぬ。

ではインドア限定の遊びといえば?スマホやYou Tubeに押され気味とは言え、やっぱりゲームでしょ!PSP、Xbox、Nintendo Switch…。僕は初代ファミコン世代。友達の家に集まりドラクエもFF3もツインビーもグラディウスもバルーンファイトもけっきょく南極大冒険も死ぬほどやったし、小5の頃に発売されたゲームボーイの洗礼を受けた初めてのポータブルゲーム機世代(その前世代のゲームウォッチは除く)。自分自身、任天堂のお世話になりっぱなしの小学生時代だったので、親父の威厳としての「ゲームなんか絶対にダメだ!」論を唱えたことは一度もない。ないんだけど、不思議とうちの子たちは今のところ欲しがらない、やりたがらない。彼らが家の中で「遊ぼうよ!」と言ってくるときは「かるた」「トランプ」「UNO」といったクラシックなカードゲームのことなのだ。なぜだろう…?かるたをやり過ぎてうちの息子は4歳のくせに「良薬、口に苦し」「急いてはことを仕損じる」などと、ミョーに生意気なことを言ってくるし。そんな子供たちが、いまハマっているのが「小倉百人一首」。散らし取りは(絵札を取るかるたと違い)字があまり読めない4歳児にはまだ難しいので、もっぱら坊主めくりだけをやっているが、おかげで息子は絵札を見ただけで、それが和泉式部なのか赤染衛門なのか右近なのかが分かるようになってしまった。ちなみに息子の「推し姫」は二條院讃岐らしい。つい最近、自宅籠りに備えてボードゲームの王様・オセロを買った。8歳娘を軽くひねってやるかと「オセロやろうよ」なんて上から目線で申し込んだら見事に完敗してしまった。どうやら学童の時間に結構やりこんでいたらしい。物覚えの良い成長期真っ盛りの子供達を前にして一敗地に塗(まみ)れる父。まさか、こんな形で再び任天堂のお世話になろうとは。

それにしても、新型コロナウイルス騒動。紀友則が詠んだこの一首がまさにぴったりである。「ひさかたの ひかりのどけき はるのひに しづこころなく はなのちるらむ」=「日の光がこんなにものんびりしている春の日であるのに、どうしてこう落ち着いた心もなく、花が散るのであろうか」
一刻も早い終息のために、いまは只、ステイホームである。