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2020春夏をさきどり復活のバチュー

ここ7年くらいの間、自分のなかでいくつかの「時代軸」が混在している。
 
①  ジョルジオ・アルマーニから派生した80sビッグシルエット
②  1980年代半ばに流行ったフレンチアイビー
③  レイト70’s〜アーリー80’sのニューヨークトラッド
 
この3大時間軸のワードローブをその日の気分で着分けているのだが、①が世間的な主流になってしまった今、断然自分の中で強くなっているのが③である。
もともとこの軸はウディ・アレンの『アニー・ホール』スタイルを発端とし、コーデュロイやツイードのスーツ、チノパンなどが中心だったのだが、最近は内容がよりディープに。ウィリス&ガイガーのサファリジャケットにオーダーしたフレアパンツ、グッチのビットローファー・・・といったスタイルが、今最も自分の中でアツい(パートナーからの評価は最悪だが)。そして、そんな着こなしに絶対必要だったのが、ハンティングワールドが誇る名品「キャリーオール」だった! 1976年生まれの私にとってはロス疑惑(ちなみにかの三浦和義は1970年代LAで創世記の古着バイヤーとして活躍していたらしい)と初期渋カジを彷彿させる曰く付きのシロモノ。ぶっちゃけ僕が高校生くらいのときからアウトだった。しかもこの妙にコントラストの強い色味とバチュークロスの不思議な質感、そして象さんのアイコン・・・。ハイブロウすぎて自分でもよく理解できない。遊びで手を出すにはソコソコ高価ではあったが、私は泣く泣く(?)購入。だってこのバッグがないと理想の着こなしが完成しないんだもん!
かくして恐る恐るおろした「キャリーオール」は抜群に目立った。多くは「ん?これってアリなの?」という困惑の目線だったが、同世代の業界人からは「うわ、その手があったか〜」という声もちらほら。先日吉祥寺のカフェに行ったときに20代のオシャレな店員から「これ僕もほしいんすよ〜」と褒められたのは嬉しかったな。そうなると僕の脳内も意識改革。途端に格好よく見えてくるから不思議である。使い勝手も抜群によいし、価格設定さえリーズナブルにすれば、もっともっと売れると思うのだが、いかがだろう?