英国のクラシックなものとデザイン自体は変わりはないのだけれど、その雰囲気にはやはりシチリアの土着的なテイストが色濃く漂っている。猟師と羊飼い、カントリージェントルマンとドルチェ&ガッバーナの違い、といったところだろうか? そして灼熱のシチリアらしく、英国ものよりも夏用生地のバリエーションが豊富。そんなこの帽子が、僕は大好きなのだ。
パレルモ市内の洋品店はどこもこの帽子を扱っているのだけれど、急いで買うのはまだ早い。市内の工場街にはコッポラ帽ひと筋60年超のファクトリー兼ショップ、「PANORMUS」(帽子にタグが付いているのだが、モノによって「PANORAMUS」だったり「PANORMUS」だったり、超いい加減なのだ)があるのだから。生地を裁断し、木型に吊り込んで、縫製して・・・。そんな風に老兄弟がふたり並んでせっせとつくり上げたここの帽子はなんと、2014年春時点では18ユーロ〜! 市場価格より2〜3割は安かった。素材やデザイン違いで大量に買い漁ったことは言うまでもない。
あたかもリラの時代を彷彿させるような誠実な商売に感動したものだが、その後2018年夏に再びこの店を訪れた際は、少々事情が変わっていた。「値段はいくら?」と僕がおじいさんに尋ねると、息子らしき男が「余計なこと言うなよ」とばかりに彼の口を塞ぎ、「1個40ユーロだな」と。まあそれでも安いからいいんだけれどね・・・。優に80代は超えていると思われる、老兄弟が健在なうちにぜひ!
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