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日本人とサングラス暗くなるまで待って

日本人は「まぶしさ」に対して鈍い民族らしいです。西洋人に比べて日本人は眼球のカーブが(頭部の骨格ごと)なだらかでフラットだから、と昔テレビで言っていました。たしかに欧米の住居や店内は無駄に明るくない。昼は自然光、夜は間接照明を駆使して室内の明るいスペースと暗いスペースを使い分けています。一方、日本は蛍光灯の白い光が昼も夜もピッカピカ。この白い明るさが西洋人にはまぶし過ぎるみたいです。イタリアの某デザイナーが来日したとき「日本のショップは明るすぎる」と言ったとか言わないとか。ちなみにこの「まぶしさ」、日本人にとっては「戦後の繁栄や豊かさの象徴」らしいです。「明るすぎるくらい明るい」ことは蛍の光で本を読んでいた「暗さ=貧しさ」からの脱却ということでしょうか?暗くても学ぼうとする精神自体は日本人らしい慎ましさ、と言い替えることもできそうですが…。閑話休題。サングラスって洋服と違って試着が必須ですよね。フィット感は勿論、自分の顔に対して似合うor似合わないがハッキリ分かれるので、通販・オンラインで買うのはちょっと躊躇してしまいます。これにもやはり骨格が関係していて、日本人は眉毛とまぶたの間隔が遠い/西洋人は近い、のです。更に日本人は鼻も低いから眼鏡は下がり気味。サングラスを着けたとき眼鏡の上に眉毛が見えるのが日本人、見えないのが西洋人ということ。西洋人のサングラス姿がキマるのはこのあたりに秘密があるようです。ということは日本人に似合いやすいのは細いサングラスよりも大振りなサングラスということ?なんて思い込んだ僕は、眉毛が見えない大振りのものを愛用しています。ひとつはカトラー&グロス両氏が収集していた膨大なヴィンテージコレクションの中からMade in Franceのチープなミラーレンズ。15年ほど前に当店で6~70年代物を中心に大量に仕入れてきて1本6000円で叩き売っていた中の1本。もうひとつは5年ほど前に買ったLinda Farrowの大振りなラウンドタイプ。どちらも、とりあえず眉毛は隠れます。一方、日本人でサングラスと言えばタモリ、井上陽水、みうらじゅん、黒澤明。前者二人は比較的フレームと眉毛が近めですが、西洋人に比べたら見えてます。それでも、みなさん素敵です。味があります。人間力でしょうか?かけ慣れているというコナレ感もあるでしょう。「結局は人によります、キャラによります」な~んて専門性のないトークをすると「ショップ店員失格!」との声が聞こえてきそうですが…(笑)。でも、やっぱりサングラスのシェイプや眉毛の高さ関係なく「似合うものは似合うし、似合わないものは似合わない」でしょ。眉毛が見えていても魅力的。そんな大人になりたい、と思ったりしてます。とりあえず、もうちょい人間的修行が必要かな?